まいねる見聞録

趣味の話をします

30年ぶりの優勝

やっと優勝だ!さすがに30年は長かった、1989-90シーズン以来となるリーグ優勝はプレミアリーグになって以降では初めての戴冠、感無量ですね。

今でこそサッカーからほぼほぼ他界し、ラブライバーなんてものをしてオタク街道を邁進している私もかつてはサッカー少年でしたし、リヴァプールはもう10年以上応援してきたチームでもあります。他界したとはいえ今でも応援しているクラブですし、だからこそこの優勝は本当に長らく待ちわびてきたもので、何度となく後ちょっとってとこまで来ていたのを見てきたので今シーズンの完璧すぎる出来栄えにはホッとしています。やっとここまできたかというような、嬉しいというよりホッとした感が強い、やっと呪いから解かれるというような安心感でしょうか。だって本当に長かったもの…。08-09シーズン、13-14シーズン、そして昨シーズンと、まるで呪われてるかのように優勝を取り逃がしていたから…。今回はこの垢もう使うことないからブログでも書いていこうかなぁって思ってたので今回のやっとの戴冠を機に少しずつやっていこうかなと思います。とりあえず今回は私とリヴァプールの出会いとこれまでのリヴァプールの軌跡について。

 

 

私がリヴァプールに出会ったのは2008年、当時小学生だった頃に偶然リヴァプールが本拠地でレアル・マドリードを4-0で粉砕したチャンピオンズリーグの再放送を観たことがきっかけだ。その試合で大活躍したスティーブン・ジェラードフェルナンド・トーレスにすっかり虜になった私はいつしか毎週のようにリヴァプールの試合をチェックするようになっていた。もうその頃には08-09シーズンも中盤を過ぎたあたり、長年のライバルであるマンチェスターUを僅かに抑えながら首位をキープしていた。リヴァプールのことが気になって仕方のない私は日々ジェラードとトーレスに魅了され、時にはカイトの献身性やアウレリオのFK、キャラガーのライン統率にシャビ・アロンソのパスに見惚れていた。なんでもこのクラブはもう20年近く優勝してないらしい、でも今のチームなら優勝は間違いないだろう。そんなことを思っていた。リーグ終盤までリヴァプールは確かに首位だった。しかしクラブW杯出場等の関係で消化試合数が他チームより少なかったマンUが試合を消化していくたびにリヴァプールに着実に近づいていて、消化試合数が並んだ頃には知らない間に首位を奪われていた。そしてそのまま優勝はマンチェスターユナイテッドの手に…。ファギー率いるこのチームはこれでリーグ3連覇、憎らしいほど強かった。ロナウドルーニーテベスギグススコールズ、全員選手としては好きだけどユナイテッドの選手なので大嫌いだった。思えばこのとき優勝してたら今ほどの感慨はないかもね。

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↑この2人に出会えたからリヴァプールファンになれました

 

 

知らない間にユナイテッドにリーグ優勝をさらわれていた08-09シーズンを終えて移籍期間に入ると、リヴァプールは急激に弱体化した。バルセロナにリーグ優勝されて改革を打ち出したレアル・マドリードアロンソアルベロアを奪われてしまったのだ。特にアロンソの退団は痛手で、この2人の売却資金を元手に後釜として獲得したイタリア人アクイラーニはプレミアの空気に全く合わず大失敗、中盤の底からゲームを組み立てていたアロンソがいなくてはジェラードトーレスのホットラインを活かせない…。中盤の底から前を向いてボールを運べる選手が居なくなったことで、トップ下のジェラードが引いてきて自ら組み立てもラストパスもやらなきゃいけなくなる。前年から怪我がちだったとはいえ出場すればジェラードの援護を受け大活躍していたトーレスもますます怪我がちになり、なかなかチームとしての戦力を確保できない。リーグは7位、CLはグループリーグ敗退と散々なシーズンになって私も昨シーズンとの落差に開いた口がふさがらなかった。

 

 

10-11シーズンも低迷から抜け出せない。監督がベニテスからホジソンに代わるも半年でクビに。80年代のクラブ黄金期を知る伝説的OBダルグリッシュのカリスマ性に託されることになったが戦力再建のための補強が何一つ上手くいかない。懸念の中盤にメイレレスジョー・コールを獲ってジェラードの負担減を図るも2人とも大外れ、ジェラード自身も怪我によりシーズンの多くを棒に振ってしまった。さらにトーレスが冬にチェルシーへ移籍、もはやどうしようもなかった。(もっともトーレスはこの移籍を機に大きく低迷していくのだが…)

トーレスの売却資金でキャロルとスアレスの凸凹コンビを獲得、強力なヘッドとパワーがあるキャロルと小柄ながら狡猾で技巧派なスアレスは一抹の期待を感じさせたが途中加入ということもありこのシーズンではあまりパッとはしなかった。来期だよ大事なのは、監督も途中で変わったしね、そう自分に言い聞かせてこのシーズンの低迷も見なかったことにした。

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↑新加入のキャロル、スアレス

 

 

11-12シーズンもアロンソ後遺症に苦しむ中盤の補強を敢行、若手のヘンダーソンと2部で大活躍したアダムを獲得。サイドと前線のバックアップにダウニングとベラミーも確保。別段この補強が失敗だったなどとは思わないが、小粒なのは否めなかった。ヘンダーソンは若手にしては期待過多だったし、アダムも悪い選手ではなかったが残留争いのチームを引っ張る方が向いていたと思うし、、。とはいえそれは別としてダウニングとベラミーは好きだった、中でもダウニングとマキシ・ロドリゲス(09-10加入のウイング)のドリブルは魅力的だった。しかしそれでもチームは勝てないもので、大砲キャロルは不発弾に終わり、スアレスもまだプレミアの水に馴染むのに苦労してる様子だった。でもハマったときはすごかったんだよなあ。これは確か加入して間もない頃のだったとは思うが

https://youtu.be/WM4O4Da4sDI

スアレスはなかなか期待感を示していたわね。

あと一応リーグカップを優勝、結局これがダルグリッシュ政権唯一のタイトルだけど無冠よりはいいよね。あとこのシーズンといえば3rdキットがダサかった、リヴァプールには似つかわしくない白地に青のユニフォームは地元ファンには特に不評だったとか。

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↑不評の3rdユニフォーム

 

12-13シーズンは新進気鋭の若手監督ロジャースを迎える。前年のリーグカップ優勝で久々にヨーロッパ国際大会に出場できるので少し嬉しかった。チャンピオンズリーグではなくヨーロッパリーグだけども…。この年スアレスが大爆発、ジェラードも怪我から完全復活し新しいホットラインを形成した。中盤にはロジャースの愛弟子アレンを獲得。カイトやマキシといった功労者が去ったウイングにアサイディとボリーニを確保するがこの2人は存在が空気だった。ドルトムントで大活躍したシャヒンも大失敗補強、スアレスジェラードという新しい期待感が高まる一方でその他はパッとしないままこのシーズンも低空飛行は変わらず…。しかし冬に流れが変わった。コウチーニョスタリッジの獲得が大きかった。インテルで燻ってた若手ブラジル人と、チェルシーで大成できずにいたスタリッジの補強は疑問視する声も大きかったが入ってみれば水を得た魚のように活躍、これは来シーズン期待大って感じでシーズン終了。また、このシーズン限りでキャラガーが引退、お疲れ様でした。

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https://www.sportskeeda.com/football/jamie-carragher-liverpool-and-only-liverpool

 

そして13-14シーズン、ようやく全てが結実した。ベテランの域に達したジェラードがポジションを1列下げ守備と攻撃の繋ぎ目を、コウチーニョが攻撃的な位置でゲームメイク、スアレス&スタリッジがゴールを量産、ようやく私の待ち望んだ強いリヴァプールが帰ってきた。毎試合ゴールを量産して勝つ強いリヴァプールが。このときが観ていて一番楽しかった、08-09のときは途中からだったけど今年は最初っからずっとだしなんといっても低迷期を経てからのこの強さだから、毎週深夜はJスポーツにかじりついて食い入るように試合を観ていたなぁ…。優勝を争っていた相手も同じマンチェスターとはいえユナイテッドからシティーに変わっていた。ユナイテッドは30年近くチームを率いたファギー退任に伴う低迷期に突入しつつあったから。ライバルユナイテッドが低迷してリヴァプールが復活!こんなに嬉しいことはない。この頃が一番サッカーを観ることに真剣だった、四六時中ずっとリヴァプールのこと考えてたし。それでも優勝できなかったんだよな…。34節で優勝を争うシティーとの直接対決にも勝ってるんだよ、その試合後にジェラードが円陣組んでチームメイトを鼓舞する姿なんかカッコイイどころじゃないくらいで、惚れましたね。

https://youtu.be/Fi-SdzOlef4

これ、もう優勝争いは決したと思ったね。ところがその後の36節、チェルシー戦がいけなかった。前半終了間際に最終ラインまで下がっていたジェラードが横パスを受けたとき、まさかのスリップ、芝に足を滑らせ転んだ間にチェルシーフォワードのバにかっさらわれて失点。後半は守備固めしたチェルシーを切り崩せずロスタイムへ。キーパーを残して全員が前線に攻め上がっていたことからカウンターをもろに食らって2点目、目の前まで迫っていた優勝が急に遠のいた瞬間だった。

https://youtu.be/tnbHCO6WNEk

正式な映像が見当たらなかった

翌37節のクリスタルパレス戦、ここを勝てばまだ前節の失態を挽回できたはずだった。序盤は良かった、相手も格下ということあって後半10分の段階で3-0、これは完全に勝ち試合だ。誰もがそう思っていたんだが、悪夢はここから。残り11分で3失点。は?途中出場のゲイルがリヴァプールを地獄に突き落とす2得点などで追いつかれてしまい、そのまま試合終了しリヴァプールの優勝はほぼなくなったも同然だった。

https://youtu.be/kpo4yXyl7O4

リヴァプールが04-05シーズンチャンピオンズリーグ決勝で0-3のビハインドを10分でイーブンに持ち込み、最終的にPK戦で優勝したイスタンブールの奇跡になぞらえてクリスタンブールなどと言われているらしい。

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↑スリップしてバにかっさらわれる瞬間

 

目の前にあった優勝を逃したショックで14-15シーズンからの記憶はほぼない…目前の優勝を逃したことを受けてスアレスはかねてからの夢だったバルセロナ移籍を果たした。嫁がずっとバルセロナで暮らしてるらしいし別居は辛かったよね、しゃーない。などとスアレスを思いやる心など当然あるはずもなくなぜ移籍するんだ、今年もう一回頑張ってくれよと悲しみに暮れていた。スタリッジはシーズンほぼ全てを怪我で棒に振り、後釜がなぜかピークが過ぎつつあるランバートに迷える悪童バロテッリ、この2人にスアレスの穴は埋められるはずもなくまたチームは低迷、逆戻りである。さすがに勘弁してほしい…。そしてこのシーズン限りでジェラードはアメリカに旅立った。一時代の終焉を感じるなぁ、サポーターになった頃からのメンバーが誰もいなくなってしまったから。

 

 

翌15-16シーズンからは私の大学受験と被るためにしばらくサッカーを観ることからも離れることに。なんか8位に低迷していたらしいし、また補強に失敗したらしい。ベンテケはキャロルの二の舞だったのかな?続く16-17シーズンからクロップが監督に就任したらしい。浪人した私はこの年もサッカーをろくに観てない。2年間の受験生活の間にすっかりサッカー熱が低まりつつあった。そこからすぐラブライバーになったわけではないがその辺は関係ない自分語りになるので省いてと。再びリヴァプールの情報をチェックしていこうと思ったのは17-18シーズンのチャンピオンズリーグから。知らない間にフィルミーノ、マネ、サラーの3トップが形成されていて、これがまた破壊力抜群なんだとか。一番驚いたのは私より年下の選手がレギュラーを張っていること。トレント・アレクサンダー=アーノルド?98年生まれ?ごめん知らない。右サイドバックナサニエル・クラインじゃないの?となるくらい知らなかった。怪我したクラインからポジション奪ってたらしいね。そしてさらに、私の知らない間にチャンピオンズリーグ決勝まで帰ってきていたのだ。相手はかつて4-0で粉砕したレアル・マドリード、なんかDAZNでしか試合観られないらしくて友人宅に泊まり込みで試合を観ることにした。結果は周知の通りベイルに粉砕されて1-3、知らない間に低迷を脱したリヴァプールがあわや優勝というところまで来たことにしみじみと感心する一方、サッカーから他界しちゃったんだなぁともしみじみと感じていた。

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↑アーノルドめちゃくちゃ上手いねビビった

https://japan.liverpoolfc.com/news/japan-news/393718-explained-why-trent-alexander-arnold-wears-no-66

↑あといつのまにリヴァプールの公式の日本語ニュースサイトできてたの?数年前まだなかったよね?

 

18-19シーズン、毎週のように試合を観るなんてことはないが期待の持てるチームに返り咲いたこともあって要所要所は試合を観ることにした。アーノルドとロバートソンのサイドバックは強力だなぁ、ホセ・エンリケとジョンソンだった13-14シーズンよりさらに強力に感じる。加入当初は頼りなかったヘンダーソンもいつのまにかジェラードの後を継いで立派なキャプテンになってるし、ベテランのミルナーがキャラガーの立ち位置に被って見える。ジェラードキャラガーからヘンダーソンミルナーなんだなぁ。ファンダイクとアリソン擁するディフェンスも良い、いつのまにこんなに安定感あるディフェンス陣を確保したのだろうか。前線はサラー、マネ、フィルミーノの強力3トップはかつてのスアレス&スタリッジの破壊力に匹敵している、これは面白いチームになったなぁすごいなぁクロップ、いつしか自分が一番真剣だった頃のチームと比較するようにしみじみと試合を観ている私がいた。バロテッリとかなんだったんだろうね。ところでこの年のライバルもまたマンチェスターティーだった。完全にこの2チームの2強体制、両者10連勝は当たり前みたいな勢いで勝ち進んでいた。結果は冬の直接対決を制したシティーが優勝、リヴァプールがこのシーズンでの唯一の敗戦がシティーとの直接対決だった。シーズン1敗は08-09シーズンの2敗以上の好成績、しかも30勝、勝ち点は97。例年ならどう考えても優勝できないはずがないほどの好成績。今年は王者が2チームいたようなものだと評する声もあったほどだ。それはそうとチャンピオンズリーグ15年ぶりの優勝は生中継で見届けられたのでとても嬉しい、2年連続の決勝進出もさすがだし、しっかり90分で勝ち切っての優勝、とても嬉しいね。しかしリーグ戦の結果は2位なわけで、チャンピオンズリーグ優勝があるとはいえそれはそれとしてすごく悔しい。。それがあっての今年の優勝なんだが本来なら嬉しさもひとしおのはずなんだけれどもなんというか少し寂しい。コロナ禍による情勢混乱でリーグは中断、なんとか再開にこぎつけたが無観客、リーグは序盤からほとんど首位を譲ることなく独走、文句なしなのだが同じだけの強さを誇ったシティーが今年は自滅、開催日程の違いから試合に勝って優勝ではなく翌日のシティーの敗北を見てからの優勝決定、うん、ちょっと寂しい。とはいえそれを嘆いても仕方ないし優勝できたのは事実。それに不思議な縁があるもので、優勝を決めた31節のリヴァプールの対戦相手がクリスタルパレス、シティーが負けたのはチェルシーと、なんだか13-14シーズンを想起させる組み合わせで、こういう巡り合わせなのかなぁとも思った。いやあ何を言っても30年ぶりの優勝なのは事実だし今日はハッピーですね!